山車図鑑

上町車

山 車
上町山車は神守の山車の中では、やや低い構造になっています。四本柱は黒塗りの木地に彫刻金具が施されており、唐破風屋根は、格天井です。
からくり
上町山車の上段四本柱の大将人形は三国志の英雄 関羽です。からくりは三体で構成されています。からくりは、小唐子(弟)が唐子(兄)に肩車されて回転棒にぶら下がります。小唐子はお囃子に合わせて器械体操のように、自在に前回転したり後回転したりと演技を披露します。このとき兄の唐子は楽しい風情で舞います。この後、再び唐子(兄)に肩車され、蓮台に戻るからくりです。一段下がった前棚には神官が立ち、左手に塩桶を持ち、右手に持った榊で清めの塩を撒くように、紙吹雪を舞わせます。

中町車

山 車
山車の屋根は金箔塗りの二層唐破風で、天井は金張りの格天井です。棟の鬼板は、金箔塗りの「シカミ」(顔をしかめた鬼や獅子の面)といわれています。
からくり
中町山車の四本柱の大将人形は中国の詩人 林和靖です。林和靖は「梅が妻、鶴が子」と梅と鶴を愛したといわれています。からくりは三体で構成されています。梅の木には太鼓が提げられています。両手に撥を持った唐子(姉)がこの太鼓を叩きます。右手に撥を持つ小唐子(弟)が立っていた壇箱から梅の木の幹に左手をついて逆立ちをします。そして右手に持った撥で太鼓を叩き、梅の幹の上でお囃子に合わせて三度回ります。そして、再び元の壇箱に降ります。一段下がった前棚には、両手に采を持つ唐子が立っています。人形製作者は玉屋庄兵衛(玉庄の墨書あり)ですが、大将人形(林和靖)の頭は隅田真守の作です。

南町車

山 車
唐破風屋根の天井は格天井で金箔が施されています。勾欄の装飾は黒塗りに金箔が施され、中段と前棚の勾欄下部の飾り彫刻には、右まわりに群舞する鳩が彫られています。
からくり
南町山車(下町)の四本柱の大将座は、杖と軍配(団扇)を持つ寿老人です。寿老人の後ろには長寿と自然との調和の象徴である牡鹿が置かれています。からくりは二十本あまりのからくり糸と三本の差し金を駆使しての離れ技「渡りからくり」を披露します。囃子に合わせて、大唐子は右手に持った撥で団扇太鼓を打ちます。小唐子は飾り羽の付いた蓮台に左手をつき逆立ちをします。小唐子は木の枝に足をかけ、ぶら下がって大唐子の肩につかまり太鼓を叩きます。そして逆立ちしたまま、再び木の枝に足をかけてぶら下がって上体を持ち上げ、手をついて蓮台に戻り、蓮台から降ります。前棚には神官が立ち御幣でお祓いをします。